1月10日(土)14時-15時30分に東京IPS勉強会がオンライン(ZOOM)開催されました。19名のご参加でした。
今日は、初めての方やお久しぶりの方がいらしてくださり、大勢でのにぎやかな会となりました。
チェックインや、IPSについては、全員で行い、そのあと、言語について(ことばについて)で、シェリーさんによる二つのストーリー(精神保健用語を使う話、使わない話)です。前回に引き続き、一つ目のストーリーと二つ目のストーリーから受ける印象について話し合いました。
- ①:症状を緩和しようとしている、②症状があるとしても、どういうできごとがあったから、とかに考えを巡らせているように思う。①だと薬でなんとかしようという発想になりがち
- ①:大病院の5分診療とか、偉い先生の診察のときのよう。 ②:こういう会(IPS勉強会)とか、カウンセラーさんとか、否定のないカウンセラーさんとの話のよう
- ①:上から見下すという医療の現状。②:シェリーさんが主観的、主体的に述べている。状態を表現する、という意味では①だとわかりにくいのだけれど、②はわかりやすいが主観的かも
- ①:Aさん テンプレートみたい。②:シェリーミードさん、って感じがする。ストーリーがあって、物語があるかんじ
- ①:この人ちょっと大丈夫かな、幻聴とか、妄想とかのじづらのつらさを感じて、この人は大丈夫なんだろうか、という思いが出る。②:1人の人としていろんなことを考えて、素直に表現しようとしている感じがする
- ①:15歳の時受診したって書いてあった。②:本当に人と違って、ひとりぼっちだと感じたのが15歳、ってあって。自分のことを思い起こすと、受診したのは、誰も助けてくれないんだな、と思ったのがきっかけだった。親も職場も家族も誰も助けてくれないと思った
- ①の「妄想」という一言で片づけたら、それはそうなんだろうけれど、②の「私からしたら筋が通っていたのだけれど、周囲の人をこわがらせたんだろう」、と自分以外のこともふかんして見えている感じがする。
- ①:最近ピアサポートをするようにあたって、自分は精神保健用語におぼれているとかんじた。精神保健用語を使うと効率はいいが、内輪になってしまう。一般の人にはよくわからない。②:精神のことをわからない人にも共感を呼べるのかも。自分は精神保健用語におぼれずにコミュニケーションをしようと思った
- ①:精神保健用語というのは、精神科医療に関わっている人たち、カウンセラーだったりの支援職に向けて語ることば、あるいは、書き言葉だと思った。②:活のなかにある自分自身の言葉で語っていると感じた
- ①で妄想言ってるなーと思ったら、薬で電気ショックだよな、とか雑な思考に行くが、②のように理由があって、理解できる理由があるはずだとつとめながら聞くということができたら。
では、この人にどんなふうにピアサポーターとして会話しそうでしょう?
- ②自分の言葉で表現しているのでいい感じがした
- ①:リカバリーが見えてくるような。②:そういう用語を知らない人が書いているのか、自分自身の力でリカバリーしてる感じがしていて、どちらもいいなと思った
- ②:ピアサポートの4つのタスクを意識してるのかなと感じた
- ①:遠慮しちゃう気がした。統合失調症、とか、自傷のこととか、電気ショックの事とか聞いていいのかしら、とか、幻覚妄想、もっとひどくしちゃったらどうしようとか思って聞くのを遠慮しそう。②もっとあなたのことを教えてほしい、とか、どんなふうに?とか、仲良くなりたい、もっと教えてください、って気持ちになる。
- ①:精神医療の言葉を使うことで話しやすい。②の人には話しにくい。ピアサポーター、傾聴、聞くと言うのを考えると、1の方が話しやすい
- ①:病状の話しに終始しちゃいそう、病気のヒストリー。②:人生のこととか音楽とか
- ①:聞くことは聞くけれど、言葉が出ない。なんて返そう、ってためらう。②:自分自身の言葉で自分自身の経験を書いている。どんな音楽?って会話の広がりが見える
- ①:多数派を考えて、マジョリティ、健常者。②:マイノリティ、この人の話をもっと聞いてみたいと思った。たとえば「問題の多い結婚生活に終止符を打ったあと、同じようなことがはじまりました。」というのを復唱したらもう少し話してくれるのでは
- どちらも、伝えるのに慣れた人だな、と思った。①:お医者さんの使う言葉を使って端的に言ってて、助けてくれる人に伝えらえる言葉
- ①:表面的 本音で話さない。②:より深いところで話している
- 診察の場面では①で話す。早く簡潔に伝えなきゃ。って。今日の勉強会でずっと感じている。②:自助会とか茶話会ではこういう話し方をするんだけど、これを診察で伝えると、だからどうなの?となりそう
- ②:「人が信じていることに従っているだけで、目を向けていないことに気付きました」、とか、「それ以来成長し続けています」がいい
- ②どうしてそんな風に考えるようになったのかに目を向けていないことに向かおうとしている、という希望の感覚が感じられた
- どっちかがいいんじゃないかとか、どっちかはよくないんじゃないかとか考える傾向があると自分の傾向に気付いた
- ②:精神医療を信じていない、精神医療が疾患をなおさない、自分で直すと強く感じた
- 前者より後者の方がいいんじゃないかみたいな感覚があったが、前者の方が、相手のことを気にかけて、気を遣っている感じもした
- 自分が何を話すかは、相手の状況やうつわによって引き出されたもの。①と②は分量も倍くらい違って。時間に余裕がありそうだな、とか、少し自分のことを話してもよさそうだな、と相手が感じるかどうか?
- 受け取っている自分自身がどうなのか、ってことなのかな、
- 話す相手は状況に応じて話しているのだとすれば、話す内容よりは、聞くときの自分が問われている。余裕がない自分でその人の前にあらわれたときに、相手は前者の応答をするかもな。
- ②の方が本音を書きやすい
- 自分の使う言葉がほかの人の使う言葉にも影響を与えるとしたら、ピアサポーターとして用いる言葉はどんな言葉となるだろう
- 精神保健用語を使う場合は頭が痛いので、使わないやり方で自分は話している
- 状態や経歴の表現としては①で、支援者の人に「なるほどね」と言ってもらえて、動いてもらいやすい。ただし、実は解決したい事や主観的な悩み、自分がどうなりたいか、などの個性と価値観が見えるのは②。
- 忙しいときは①で済ませちゃったり、それを相手に求めて「診断名はなに?」ってなってしまうんだけど、そこから踏み込んで「それが君にとってどんな意味があるの?」を聞きたいなと思った。
など、たくさんの印象が語られました。今日の勉強会は、2つのストーリーを作って話してみる、というワークを準備していたのですが、そのワークをしたい人はブレイクアウトで3人組ずつにわかれ、引き続き大きな輪で話したい人は大きな輪に残って話す、という形をとりました。
全体の感想です。
- 人生を取り戻していくことに貢献したいと思ったときに、妄想とか病気の体験は重大なことで、それが本人にとってはどういうことか、ということを理解して進んでいけたらと思った
- 2つのストーリーをしたが、先月は主旨もわからなくて、うまくいかなかったが、今回主旨をわかってやったが、誰であっても、やっぱり全部言う必要はない
- (2つのストーリーを自分で話してみて)不登校や引きこもりの原因や気持ちを話しているとき、自分はそうだったんだ、と思った
- 2つのストーリーの2が書きにくい。もう少し深く考えて書きたいなと思った。作り直したいなと思いながら話をした。ほんとは何を感じていたのかを伝えるってピアサポートにおいて大事なことだと思った。今後の宿題にしたいと思った。
- 受け取ってる中にあるものはなんだろう。意識的になりたい
- 勉強会に多様な方が参加されていて、そういう意味でも今「ピア」という生き方が注目されている事を感じた
- 痛みや苦しさは平等で、それは常に人生の一大事です。その苦しさに含まれる「苦しい」という言葉の意味が、私と目の前の人ではきっと違うのだろうなども思った。その上で「私にとって苦しいと思わない・思った経験が無い事に対してどれだけ真摯に向き合えるか」が他者の世界観なのかな?という感覚でいる
- 先月よりも、2つ目のストーリーで自分を出せた感じがした。そのときの思いとかを思い出しながら書くのって、自分の中で整理が必要
- (ほかの人の話を聞いていて)考えながら感じながら話してくださっていると感じられたので、聞く側の自分のコンディションもできていたらいいなと感じた
- 世界観を理解し合うために助け合う、相手の世界観もわかりたいし、私の世界観もわかってほしい。おぎないあいながら、成長する、双方がウィンウィン。あなたのことも理解したい、私のことも理解してほしいし
- 相手の言葉を聞くとき、自分がまったく経験したことのないことを知る機会
- 看護師は自分の話をしちゃいけないと教育されてきた。だから患者さんの話を聞くということばかりに注力してたけど、相手の世界観を知ることばかりじゃなくて、自分の世界観を話すことは、通じ合うことにつながるし、相互性にもつながることだなと思った
ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!
【次回以降の勉強会予定】
2月21日(土)15:00-17:00 対面
3月15日(日)17:00-18:30 ZOOM
ゆっきぃのひとりごと:今日もありがとうございました。今回は、お久しぶりの方、初めての方、いろいろな方がご参加くださり、とてもうれしかったです。それと同時に、いろんな人の声を聞かないと!とてんぱってしまいつつ、でも会の途中に、もう少しじっくりしたい、という声を出して頂けて、ああそうだった、ここでもちたいのはせかされた苦しくなったりしない時間だった、と思い出しました。みなさん、ありがとうございます。
勉強会の振り返り:
- 突然落ちても退出してもいい、ということを言葉にして伝えておく
- はじまりの確認のところ、今日は全員でやってよかったと思っているけれど、いつもだったらブレイクアウトしてやる人数だなとは思った
- 何分くらいまでに〇〇を考えている、といったことを参加者に言ってくれたらみんなも協力できる
- 時間の概要をチャット欄に書くなどもありなのではないか
- 事前に次第があると助かる人もいるかも
- 次第を作るのがいつもギリギリだということと、次第を読みたくないかもしれないという人もいるかなと考えた(トラウマの語が入っていたり)ことがあって、今はメーリングリストでは送らずにブログに掲載して読みたい人だけ読んでもらうことにしている
- できるだけ忘れないうちに話せるようにという進行者の思いもわかった。それと同時に今日はすごく早くて、自転車の車輪が早くなるような感じがあって自分の呼吸が浅くなっていいく感じがあった。呼吸するタイミングが難しかった
- 余白ができると良いと思う
- 静かな時間を取るとよいのでは(以前は15分とか取っていた)
- 人数を考えると余白はなかなか難しいのでは
- 1分でも静かな時間があると、だいぶ違うかも。
- 今日はブレイクアウトを組み始めてから、そうだ、休憩してもらえばいいんだ、と思って3分と言ったけれど、あれをもっと早い段階で、今から5分ちょっと休憩、とか、もできたな、と思った
- 確かに少しでも静かな時間を取ることで、表面的ではない話となっていくかも
- 1回でテーマをしきれなかったら、2回にわけてやるとよいのでは
- まったくそのとおりで、今日は途中まで、2つのストーリーを作りたい!という思いがあったので、急いでしまっていたけれど、そこを手放していいか、選んでもらうといいか、と途中で思えた
- 決められたアジェンダをやらないといけない、って思いがちだけど、やってもいいしやらなくてもいい、って思えてよかった
- 今後もその場にいる人の意見を反映させながら
- 今日、途中で気付いたことを言ってもらえてとても助かった。途中でも気付いたこととかを誰でも言える場になっていくといいな
みなさま 振り返りもありがとうございました! 振り返り、毎回の勉強会後に15分程度、有志で行っています。(今回は話に熱中してたら30分くらいたってしまっていまして、ごめんなさい)参加してくださる方はどなたでもぜひ。
1/10の勉強会の資料内容です。
IPS(インテンショナルピアサポート=意図的なピアサポート)東京での勉強会
日時:1月10日(土)14:00-15:30 場所:ZOOM
1.はじまりの確認(チェックイン)①呼んで欲しい名前 ②何に動かされてここに来ましたか?
2.意図的なピアサポート(IPS)で学ぼうとしている関係と、この場でしたいこと
(IPSでの)ピアサポートとは、お互いが学び成長するのに役立つような関わりをすることです。 IPSはトラウマの経験(こころが傷ついたり、おさえられるような体験)を考慮したピアサポートです。
IPSで大切だと考えている4つのこと:
(1)つながり:通じ合う感覚 (2)世界観を理解するために助け合う (3)相互性 (4)向かうこと
IPSの3つの原則(principles):「助け」から「学び」へ、「個人」から「関係」へ、「恐れ」から「希望」へ
3.前回までの振り返り(前回は10/12対面,11/15 ZOOM, )前回:言語(ことば)について
最初の会話が持つ意味と重要性/言語が現わしている世界観に気づき、言葉を意識的に使う大切さを理解する
4.言語(ことば)について(2 巻 p.9〜 )
日時:1月10日(土)14:00-15:30 場所:ZOOM
1.はじまりの確認(チェックイン)①呼んで欲しい名前 ②何に動かされてここに来ましたか?
2.意図的なピアサポート(IPS)で学ぼうとしている関係と、この場でしたいこと
(IPSでの)ピアサポートとは、お互いが学び成長するのに役立つような関わりをすることです。 IPSはトラウマの経験(こころが傷ついたり、おさえられるような体験)を考慮したピアサポートです。
IPSで大切だと考えている4つのこと:
(1)つながり:通じ合う感覚 (2)世界観を理解するために助け合う (3)相互性 (4)向かうこと
IPSの3つの原則(principles):「助け」から「学び」へ、「個人」から「関係」へ、「恐れ」から「希望」へ
3.前回までの振り返り(前回は10/12対面,11/15 ZOOM, )前回:言語(ことば)について
最初の会話が持つ意味と重要性/言語が現わしている世界観に気づき、言葉を意識的に使う大切さを理解する
4.言語(ことば)について(2 巻 p.9〜 )
使う言葉を変えると、それ自体で会話が変わります。精神保健用語は特に、人々が経験していることや、その人たちに対する自分の役割を、ある種の思い込みの中に封じ込める働きがあります。遊びのつもりで、あなたのストーリーを精神保健用語を使って書いてみて、次に、大体同じストーリーを、精神保健用語を使わずに書いてみてください。私のはこんな感じです。
「私が精神的な病に苦しみ始めたのは15 歳のときでした。精神科医の診察を受け、統合失調症と呼ばれるものだと告げられました。2-3 年の間、私の症状はとてもひどく、周りの人は私に自傷の恐れがあると思い、私は入院させられました。抗精神病薬と電気ショックで落ち着かせ、退院させました。長い間、再発しませんでした。でものちに、大人になってから、再び症状が出始めました。私はかなりひどい幻聴や妄想が出て、再び入院させられました。そこでは、私はとても重症で、障害年金を受けるべきだと言われました。長い間、病気は重かったのですが、症状を管理出来るようになり始めました。」
次は、精神保健用語を使わずに、やってみましょう。
「私が、他の人とかなり違っている感じがして、本当に一人ぼっちだと思い始めたのは、15歳のときでした。それから2-3年の間、私はとても極端な行動をしていました。それらは、私が考えていることや感じていることからすれば、筋が通っていたのですが、多分、私が考えていたり、感じていることを本当には理解できなかった人たちを怖がらせたのだと思います。病院に入れられました。そこでは、希望を失い、自分が“普通”の人だとは思えなくなりました。絶えず眠くなる薬を大量に投薬されました。退院したあと私は薬を全部捨て、音楽に熱中するようになりました。
何年かして、問題の多い結婚生活に終止符をうったあと、子どものときに経験したのと同じようなことが始まりました。とても強い感情を持ち、周りの人から隔絶されているように感じました。また、入院させられました。そこでは、私は重い精神の病だと言われ、障害年金を受けるべきだと言われました。しばらくはそうしたのですが、それは人が信じていることに従っているだけで、どうして自分がそんなふうに考えるようになったのかに目を向けていないことに気付きました。少しずつ、私は自分の激しさをどう扱ったらよいかを学び、それ以来、成長し続けています」
1. ひとつ目のストーリーの人は、どのような人だと思いますか?
2. ふたつ目のストーリーの人については?
3. ひとつ目のストーリーの人とは、どのようなピアサポートの会話をするでしょうか?
4. ふたつ目のストーリーの人とは?
あなたのストーリーを書いてみましょう。1.ひとつ目のストーリーを書いたあと、どのように感じましたか? 2.ふたつ目のストーリーのあとは?
5.勉強会の感想:心に響いた事、印象的だったこと、あなたの世界観に影響したことはありましたか?
★次回までに今日のテーマについて考えたり、他者の世界観も意識してみるのはいかがでしょう
★次回までに今日のテーマについて考えたり、他者の世界観も意識してみるのはいかがでしょう
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IPS勉強会ブログに勉強会でのやりとりの抜粋を報告しています。個人を特定する情報は載せません。ご自身の発言と思われることへの削除や修正をされたい方はいつでもご連絡ください。
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