2021年5月8日(土)ZOOMでのIPS勉強会のご報告

5月8日(土)17:00-18:30にIPS東京勉強会がZOOMで開催されました。 今日もさまざまな地域からのご参加をありがとうございました!今日は23名での勉強会でした。
これまでの「電話でのピアサポート(ウォームライン)」のこれまでのテーマに触れつつ、電話相談について思ったことを出し合いました。 

 皆さんの出してくださったことを順不同でご紹介させていただきます。 
  • ピアサポート電話で自己開示をしたら、電話をかけてきた相手が私の心配をしはじめてしまった。
  • ピアサポートの共感と、自己開示がどのようならよいのか。。 
  • 日本では、「いつでも電話してきて良いですよ」と言っても社交辞令のことも多い。 
  • 自分のスイッチが押されるような話を一方的にされてしまい、自分の体調が悪くなってしまったことがある。上司に相談して他の人が変わってくれたりもしたが、どうやって負担を分かち合うとかができるのかな。事例で出てきた岩田さんのように言える域には達していない。 
  • 相談を受けていたが、コミュニケーション能力が低いと相手から言われたことがある。 
  • 死んでやる、と電話を切られたことがある。ほうっておいてよいのか、時間をおいてかけたらいいのか、と思ったことがある。 
  • 電話した人が、相手の責任だと思ってしまうことがあるが、何かをやってあげるとかは健全ではない気がする。 
  • いざ現場に入ると、そういうことをするからにはその苦悩に耐えなければいけないというような前提があるが、自分がつぶれちゃって調子が悪くなるなどは本末転倒、矛盾を感じる。 
  • 自分も相手も障害者ということを強く感じる。健常者ならうまくかわせるところをかわせなかったりする。対応が難しい。
  • 相談に乗れるのはここまでで、それ以上は限界があります、って言うとか。
  • 役に立とうとする必要はないのでは、というのがIPSにはある気がする。
  • 続けられる支援とはどうしたらいいんだろう。どちらにとっても助けになるってどういうことなんだろうな。
  • 自分がしてきたことの後悔。寄り添うことは自分にもできるけれど、その人の主体性や意欲を、自分一人が抱え込んだりしていないか。
  • ピアカウンセリング、アドバイスをしたくはない。相手が話すことを、そのまま受け止める。助言をするのではなくて、話すことによって相手の頭の中の整理ができて、自分の気付くきっかけとなるといなと。助言ではない、話を聞く。
  • ピアカウンセリング ひたすらまず聞く 悪い方向にさせないための。わたしたちの電話は20分間って決まっている。かけてきたときよりも少しでも楽になることを目指していて。
  • 電話だと一対一になってしまい。関係を意識しちゃったり。大勢の中で言葉を投げかけるのが、聞く方も話す方も楽なのかなと。
  • 電話相談はすごくむずかしい。顔が見えない。横になりながら長々と話せちゃうところもあって、受ける側のストレスは絶対にある。話を聞けると自分の心が決まった日、時間に受けるようにするとか。

 このあたりから、電話相談について考えたことと、今日の勉強会の感想との両方となりました↓ 

  • 教えてあげる、アドバイスをする、というのではなくて、どこが悩みで、どういう風なことをしたいんだ、と相手が気付くように話を聞けるとよいのかな、と思った。
  • 傾聴ができないので、よく傾聴して相手の真意を考えたいと思った。
  • 相手をどうこうしたいという欲、煩悩があったのかなと気付かされた。
  • 相手になんて言おうって思ってるときは相手の話を聞けていない。それと、相手がよい方向にならないと自分の力がないから、とか妙な方向に自分を責めたり。それも全部自分の欲でしかない。
  • そうなんですね、って聞いてくれるのが後味がいい。話してる最中は、ものたりなく感じたけれど、後からよかったなぁと思ったことがあった。
  • アルコールを飲みたい飲みたいという仲間に、以前は「飲んじゃだめだ、ひどい目にあうぞ」とか「私はあなたに飲んで欲しくない」とか言っていたけれど、今は言ってなくて、「どうして飲みたいのか、とことん聞くから教えて欲しい」ってお願いしている。死にたいって人にも、死にたくなるほどつらい気持ちを私に教えてください。ってお願いしている。
  • 1「ズバリ言うわよ系」と2「気づきを与える系」の占い師であると、1は情報を与えた/与えられたが明確で、2は相談者がはっとする部分があると後で反すうしたり考えを促されたり。ピアで話を聞くときは2が頭の中の整理に結びついて理想的なのかなと思った。
  • 「ここで今何が起きているのかを共有できるといいよね。」というフレーズが印象に残っていた。電話相談の場面で、自分も話を聞いているうちに、受け止めないと、とか、何かをこたえなければという気持ちになることがある。話を聞き、解決とか、おとしどころのようなものを返すというのが、相談のワンセットだと自分の中で相談をとらえていたんだなと今日の話を聞きながら思った。
  • なんで一生懸命自分が相手に反応しようとしているかを考えたときに、自分がしんどかった経験があるからこそ、相手にこたえたいと思ってしまったり。電話かけて良かった、って思って欲しい自分がいる。
  • ボランタリーな精神や価値に根付くものと、職務的な要素を含むもの、匿名性が高いものとそうでないものなど、何を大事にしていきたいか(またはすることが必要かなど)で少し違ってくるのかもな。
  • 聞くことに意味があるなと思った。相手が話すことを聞くことはできるかもと思った。
  • 電話に関わらず相談で「解決したい」とか「助けてもらいたい」と思うのは最初は相談する側の発信からかもですが、受け手がそこに感化されて「解決したい」とか「助けになりたい」と思うのは受け手側がすっきりしたいから、とかあったりするのかな・・・。
  • 相手の人に役に立たないと意味がないと思ったり、他人からの承認がないと不安定になるとか、大事なテーマ。
  • 人間だから、承認欲求みたいなものはやっぱりある。
  • コミュニケーションできないことを言われるのは私のボタンを押す感じがあってつらい。
  • 居心地の悪さを味わう、というワークを思い出した。
みなさま、お考え・つぶやきを共有してくださってありがとうございました。

次回:2021年 6月12日(土)13時-
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-私(ゆっきぃ)のひとりごとです-
相手の役に立ちたい、とか、自分は欲だらけだなぁ、と感じました。しんどそうな人が楽になりますようにと願うことは、人間としての自然な感情であって、その純粋な思いが根底にあるとは思うのだけれど、相手が楽になることに自分も貢献したいとか、誰かの役に立つ自分でありたい、とかは、また少し違った感情で、そういった感情が自分にあることに気付ける自分でありたいなと思ったり。そして、やっかいなことに、楽になる、とか、よい状態というのは、人によって違うのに、自分の価値観で無意識に思い込んでしまったりも多そうで、わざとではないにしても、相手にとってうれしくない状態へと貢献しちゃったりも起こりえるわけで、、とかいろいろ考えました。でも、人間だから、いろんな感情や欲もあるし、そういうのも含めて、経験を積み重ねながらいろいろ感じていくことが大切なんだろうなと思いました。今日もみなさんのいろいろな声に、いろいろな気づきがありました。ありがとうございました。

今日の勉強会の進行↓
IPS(インテンショナルピアサポート)東京での勉強会
日時:2021年5月8日(土)17:00-18:30 場所:zoom
1.はじまりの確認(チェックイン)
呼んで欲しい名前  ②何に動かされてここに来ましたか?

2.これまでの振り返り 電話でのピアサポート (7巻 p.9~)
他の電話相談を使ったことがあったとしたら、電話でのピアサポートについて、どのような思い込みがあるでしょうか? サポートを求めて緊急電話窓口に電話をしたら、警察が玄関に来ていたという経験を持つ人が沢山います。命の電話に電話をしたら、ありきたりの返答、「暖かいお風呂に入って、まだつらい思いが続いているようだったら、あとで電話してください」といわれただけだったという人もいるでしょう。よく経験することは、積極的な傾聴(最もいい場合)、あるいはアドバイスや強制ということさえあります。
相互的な、双方向の関係を電話相談で経験したことのある人はあまりいないかもしれません。これまでの電話相談で経験してきたかもしれないことを考えることは、電話でのピアサポートの出会いがどのようなものであるかを考えるのに役立つでしょう。
もし電話をしてきた人がピアサポートについて何も知らなければ、電話の始めに違いを説明することは重要です。(会話があまり先に進む前に)ピアサポートについて相手の人が知っていることを尋ね、この電話相談に何を期待しているのかを聞くとよいかもしれません。

3.電話でのピアサポート [ウォームライン: warmline](7巻 p.9~15)全体を通じて
 ただ話がしたい電話
 死にたいと伝える電話
 あなたのボタン(反応のスイッチ)を押す電話
私たちが難しいと感じるかもしれない電話の例はもっと沢山あるでしょう。でも、根底にあるものは同じだということがわかっていただけたかと思います。
①これまでの例からどんなことを考えたでしょう?

4.勉強会の感想
今日、心に響いた事、印象に残っていることはありますか?

勉強会でのやりとりの抜粋を報告しています。ご自身の発言と思われることへの削除や修正をされたい方はいつでもご連絡ください。