2023年8月19日(土)のIPS勉強会(ZOOM)のご報告

 8月19日(土)15:00-16:30頃、ZOOMでIPSの勉強会が開催されました。この日は13人の参加者でした。

この日もクライシス関連のお話しの続きです。

まずは前回までの振り返りです。(6月と7月の振り返りです。)

  • チャレンジ(思い切って言ってみたり、試してみたり)できずにいる関係がある。自分のエネルギーがある程度ないとチャレンジできないし大事にしたいと思える関係じゃないとチャレンジできないと感じた。
  • チャレンジしてみてよかったことがあった。
    ちょっとイライラしたことがあって、自分はどうしたいんだ本当は、と考えて。ずっと我慢してきたし頭がばくはつしているぞと気づいて、でも、本当は相手の人と話すのは楽しいので、あなたと話すのは楽しい、でもこんなことが起きていて、私は今、残念で悲しい気持ちです、あなたと話すのはすきだから気持ちよく話したい、と話してみたら相手の人の事情を話してくれて、関係性がよくなった。言って良かった。
  • あなたと合いそうな人がいると紹介してくれた人がいて、その人と会ってみたらとても話が合った。
などなど、チャレンジするのは難しい、チャレンジしてみてよかった、というような話がありました。
さて、この日のお題は、クライシスインタビューの続きで、「とても悪い状態に向かっていて、向きを変えようと思い、変えることができたときのことを思い浮かべてください。」「誰が、何が助けになったか?向きを変えたとき何を達成したか?」です。

  • 「向きを変えようとして」のところで思ったけれど、自分は向きを変えようとすると一発逆転を狙ってしまう。もがくことはするんだけど、蟻地獄みたいな。調子が悪いということを受け入れられない。もがいてしまう自分がいて。とても落ち着いた感じでは自分は向きを変えられない。ほかの人の助けがないと、プライドが高いので向きを変えられない。
  • 自分から向きを変えようと思ったわけじゃない、ただこの状態にいるのが嫌で、向きを変えるとかそんなことは考えられず、ただあばれまわった。あばれたり助けを求めたりしてさらに傷ついたりして。世界中が敵だと感じていたときに、全然知らない人の何気ないことに助けられて、世界に対する見方がフワッと変わったのを覚えてる。
  • 向きを変えるというか、楽になりたい、というような感じだった。重度のうつで動けなくて苦しみの中にいたとき、ちょっと動いて、もっと悪いところに。社会も友達も全員敵だと思っていた。変えようとすれば泥沼。なんでこんなに苦しみを与えるんだと神様に悪態をついていた。よくなることをあきらめた。向きを変えようとすることをあきらめた。そしたらなんかフワッと楽になった。次の日から変わっていった。何が助けになったのかを考えてみると、よくなることをやめた、手放した、変えようとすることをあきらめた、ってところかな。
  • 悪い状態に向かっていて、というのは、自分でそう思っていただけなのかもしれない。そんなこと意識していない人が何気なく言った言葉とか、行動とかではっと気がつくことってある。自分の感じ方って、殻に閉じこもってしまうことがあって、視点が違うことで、向かっていくというか、環境で変えてもらえるってことがある。
  • デール・カーネギーの「道は開ける」を読んだり、本を読んで自分を進化させる。ピアサポートの経験はそんなにないので、助けになった人などはあまりわからない。
  • WRAPやIPSで学んだことやそこで出会った人たちにとても助けられた。
  • 第三者に話すことで楽になった。それまで自分は一直線だったけれど話すことで自分を見渡せるようになっていった。自分の症状とかについては仲良くしていくしかないかなと思ったときから、向きが変わった。
  • 「とても悪い状態に向かっていて」と認識できることがすばらしい。気分が悪くても、世の中って悲しい場所だ、みたいな思い込み、こんなもんだと思っていると、自分が悪い状態に向かっているとは思わない。悪い状態に向かっているとわかるということは、良い状態を知っている、ということ。
    向きを変えようと思えることもすごい。向きを変える方法があると思えないと、向きを変えようとは思えない。
  • 自分の向きを変えるとき:深呼吸をする、何か悪いことがあっても諸行無常で必ず変わる、気分は気分で合って必ず変わるという知識があるので、それを思い出すだけでだいぶ違う。
  • ほかの人と話をすることなどを活用する。人に話すとかなり気分を変えられる。でも、絶対にうまくいくと期待しない方がいい。
  • 向きが変わった時:WRAPの体験クラスに参加した時。いろんなことに振り回されて精神状態が上がったり下がったりだったときにこういうのがあると紹介された。WRAPを通じて、自分の元気は自分で作っていけるんだと知ることができた。こんな自分でも希望をもっていいんだ、とか、すごく新しい考え方だったのでものすごく衝撃を受けた。
    IPSの学びの場もとても大きい。人付き合いが得意じゃなくて悩んでばかりだけど、この場が助けになっている。
  • 社会人でうそくさい人間関係をやってきた。やばかったときは、世界中が敵。相談できる人もいないし、付き合い方もわからない。WRAPに出会って、WRAPで知り合った人たちに、こういうときどうしてる?って聞けるようになって助かってる。相談できないこともあるけれど、自分の困っている胸の内を話すことでガス抜きになるし、聞いてもらえるだけで楽になる。すごく楽になった。
  • 悪い状態に向かっているというのがわからない。向きを変えようと思うこともできない。支援者に状態が悪いですと言える人をうらやましいと思ってた。皆さんの話を聞いてすごく楽になった。
今日の勉強会の感想です
  • モヤモヤがたまっていくと怒りになっちゃう。もやっとしたら誰かに言うのが大事、モヤモヤがたまると悪い方向に向かうなと気づかされた。
  • くたびれてるのは自分だけじゃなくて、みんな暑かったり疲れてるんだなとわかって、みなと話せてほっとした。
  • 今日のお題が難しかったのは自分が良い状態じゃないからなんだなと思った。でもWRAPやIPSを知る前のように悪くなっているわけではない。全国の皆とつながっていられることはありがたい。
  • 悪い方向にいっているときは、お腹の中に言いたいことがたまってパンパンで。些細なことも言えなくて。少しでも口に出そうって思える。言うとけっこうすーっとしたりする。
  • 体験とか気持ちとかをこうして共有することが、IPSを実践することにもなるんだなと思った。今は、悪くなっても、ちょっとだけ希望の感覚とか、安心の感覚が心のどこかに、探すとあるような感じになってきている。すごく小さなことだけど、自分にとっては大きな変化。
  • 皆さんの経験を聞くことで、自分の視点だけでないいろんな考え方に気づかされた。まさにピアの神髄を感じた。まぁいっか、とあきらめるというか、放り投げるというか、それでも生きていられるということを感じられてとてもよかった。
  • 正しくなくていい。病んでて、いるだけでいい。状態が悪いことを話したら、状態が悪いからしょうがないですよ、と言ってもらえて楽になった。
  • 回復は感情。WRAPの学びにひらかれていることも救いになったけれど、12ステップのMtgとかの泥臭い仲間の声に涙したり助けられた。
  • みなさんの生活の知恵を聞いて、安心して、疲れがあったことに気付けて取れてきた。
  • どうやったら、安心や希望の感覚をともせるのだろう?
    →安心して自分の話ができるような体験を重ねる。一回じゃなくて。それを日本ですることってなかなかできないけど。仕事以外の関係性があることとか、手放せることとか、大事そう。希望の感覚をもてるとか思えるはずだとかも大事。世の中は競争する場所だ、とかって一面真実でもあるけれど、そこにWRAPとかIPSの考え方もあるっていうことを知ってることも大事そう。
  • 思いを安全の中で話して、受け止めてもらって、共有し合う、響き合うというのが本当に必要。そういう場所が作りたくて、もじもじしてるんだけど、続けるの難しいなとか、こわくなってやめちゃったりするんだけど、作っていこうと背中を押された感じ
  • いろんなところにつながって、声を出してみないとそこが安全な場所かわからないから

    いろんなところにもがいてつながるということが、苦しんでるからできることなのかなと。

ゆったりとお話しのできる時間になりました。暑さの続く中、土曜の午後にZOOMにご参加くださりありがとうございました。

【次回以降の勉強会予定】
9月:9月16日(土)15:00-16:30頃(ZOOM)
10月:拡大勉強会(対面:東京大学)10月21日(土)-22日(日)(有料・申込制)
    月例の会は、参加費無料、申し込み不要です。
    東京周辺のIPS勉強会のメーリングリストにzoomのログイン先をお知らせしています。 zoom勉強会にご参加になられたい方でゆっきぃをご存じの方はゆっきぃへ直接、そうでない方は「IPS東京勉強会」 ipstky@gmail.com までご連絡ください。

    ゆっきぃのひとりごと:向きを変えようと思えるためには変えることができる、今よりよい状態があると知っている必要がある、というのはその通りだなと思いました。自分の状態に満足していなかったとしても、これくらいが自分にふさわしいと思ってしまったら、向きを変えようなんて思えないかもしれない。どんな人も今よりもっと良い状態になれるし、その展望を抱いてよい、ということを感じられるような場を広げ、増やしていきたいなと感じました。皆さんの話のどれもが尊いと感じました。ありがとうございました。

8/19の勉強会資料内容です。

日時:2023 年8月19日(日)15:00-16:30  場所:ZOOM
1.はじまりの確認(チェックイン)
① 呼んで欲しい名前 ②何に動かされてここに来ましたか?
2.前回までの振り返り(前回は2023 年7月16日(日)
ピアが運営するクライシスハウスでは、利用するかもしれないゲストは研修を受けたピアサポートワー
カーと前もってプランを作ります。インタビュー(Inter-view=お互いの視点)は調子の整っていると
きに行います。(乱れから距離を置き、相互の責任、パワーの共有などの交渉から始めることができる)
前回:ピアとしてクライシスワークをする・面談するときに(7巻 p.28~)
クライシス インタビュー
  2.誰かがチャレンジしてくれて、新しいことを試せた経験はありますか?関わっていたのは誰でした
か?その人たちは何をしましたか?
• ここにいる人たちからのチャレンジに“耳を傾ける(聞く)”ために、あなたはどのようなことが必要
ですか?
• 私たちが“行き詰っている”と感じたら、あなただったらどんなふうにチャレンジしますか?
  3.精神科医療の用語・言葉がない世界を想像してみてください。
• とてもいい日の自分について描写してください(あなたは何を感じ、何をし、誰といますか?)
• とても気分の悪い日は?
3.クライシスでピアサポートを活用する・面談するときに(7 巻 p.28~ )
↓今月考えてみたい例↓ クライシスインタビュー
  4.とても悪い状態に向かっていて、向きを変えようと思い、変えることができたときのことを思い浮かべてください。
・ 誰が、何が助けになりましたか?
・ その人たちは何をしましたか?
・ 向きを変えたとき、あなたは何を達成することができましたか?
4.勉強会の感想
今日、心に響いた事、印象に残っていることはありますか?
5.今後の予定
9月:9月16日(土)15:00-16:30頃(ZOOM)
10月:拡大勉強会(対面:東京大学)10月21日(土)-22日(日)(参加費2日で8,000円)

IPS勉強会ブログに勉強会でのやりとりの抜粋を報告しています。個人を特定する情報は載せません。ご自身の発言と思われることへの削除や修正をされたい方はいつでもご連絡ください。

2023年7月16日(日)のIPS勉強会(ZOOM)のご報告

 7月16日(日)10:00~11:30頃  ZOOMでIPSの勉強会が開催されました。この日は16人の参加者でお話ししました。

この日もクライシス関連のお話しの続きです。

まずは前回までの振り返りです。(6月は対面開催でしたのでその振り返りも含めて。)

前回のお題:「誰かがチャレンジしてくれて、新しいことを試せた経験はありますか?関わっていたのは誰でしたか?その人たちは何をしましたか? • ここにいる人たちからのチャレンジに“耳を傾ける(聞く)”ために、あなたはどのようなことが必要ですか? • 私たちが“行き詰っている”と感じたら、あなただったらどんなふうにチャレンジしますか?」

  • 友だちからラインがきて、狙われてる、怖いというような内容の連絡がきた。自分の感じている感じをお伝えして、どんな感じでしょう?ってお話しできたことがあった
  • あなたこのままでいいの? と言われると置いていかれる感じがする 今、どんな感じ?って聞いてみたい
  • チャレンジという言葉:ちょっと大げさ。これからどうしたい?って話を友達とすることはある。こういうのを使ってみるのがいいんじゃないかとか。
  • チャレンジに耳を傾ける。勇気を出して言ってみる。どうしても自分の生きてきた経験の中から、自分の価値観でものごとを見てしまう。自分の価値観にも気づきながら、話をしてくれる人の伝えたいことは何かを理解するには、どんなふうに聞けるといいのかな、とか、自分の価値観が邪魔してるんだろうなと思ってる。
  • チャレンジって、つらい部分があって、反応したくなっちゃう。そんなこと言わなくていいのに、とか、言われちゃった、とか、そんなこと言いやがって、とか。でもそこでがんばって一回受け取って、考える。いいこと言ってる可能性が十分にある。と考えられるといい。受け止めて考えるくせをつけておくと、チャレンジに耳を傾けることができる
  • つらいってことを相談受けたってことは、その人から信頼されていると思う。ほかの人も失敗が多い。カウンセラーさんでも失敗が多い。人は誰でも呼吸するだけで、誰かを傷つける。相手のことはわからない、よいとおもって言ったことでも傷つけちゃう
  • 言いにくいことを言うのは苦手で、そこから逃げ回っていた。言いにくいことを言う、チャレンジする、対立までいかないけれど、しっかりと向き合っていかないといけないところ。どちらが正しいとか、どっちが間違ってるとか、そういう思考回路におちいらないようにする。自分を責めすぎたり、相手を攻撃したりしないというような、そういうところが大事。意見の対立がちらほらおきていて、それに対して疲弊している。そういうのを大事にすると、お互いに成長していける
  • 何か月たってからでも関係をこの先続けていきたい人には言いたい。でも自分はなかなか言えない人生で。つらい人間関係しか作れなかった。大切な人とか、関係を続けていきたい人にはチャレンジしていきたい気持ちがあって。がんばって、この前はじめて、今の言葉、自分は冷たく感じる、って勇気を出して言った。どきどきしながら。でもはじめてそんなことを言ったので、相手も反応してしまい。言葉でわーっとかえってきてしまって自分もフリーズしちゃって。距離を置くことになっちゃった。あなたとは難しいから距離を取らせてね、と。でも言えたことが自分を大切にすることなんだな、と思った。チャレンジするというのは、相手のことを大切にする気持ちと、自分の気持ちを大切にすることなんだな。
  • 受け止めなくていいよという気持ちがある。それを赦してあげる自分もいていいんだな。
  • チャレンジすると必ず理解してくれるというわけではなくて。向こうから反応が来ちゃうこともあり得る。うまくいかないということも、その可能性もありながらチャレンジしていく。
  • 居心地の悪さを感じる相手がいて、チャレンジすることなく一緒に働いている。言っちゃおうと思うときと、言ったらこういうことが起きてしまうだろうな、とシミュレーションをして。数か月たって、そのことがどうでもよくなることが増えてきていて。その人にはチャレンジしなくてもいいかと。居心地の悪さはあるけど、もうしばらく様子を見ていけたらなと思っている。
  • まぁいっか、と、時にはそれを解き放つということもあっていい。

前回の振り返りだけでもずっと話していたかったのですが、ここから本日のお題です。

本日のお題:3.精神科医療の用語・言葉がない世界を想像してみてください。

• とてもいい日の自分について描写してください(あなたは何を感じ、何をし、誰といますか?)

• とても気分の悪い日は?

  • 気分のいい日:誰が中心というわけでもなく、その人の価値観を許せる。間違ってる間違ってないとかいうことなく、この人は私のことを好きとか嫌いとかそういうことも考えず。
    気分の悪い日:誰か居心地の悪い人が中心にいて、その人の周りを右往左往している
  • 気分のいい日:気持ちがすっきりして気持ちよくできる。客観性をもちながら、余裕を持って話をする。普段やるべき日常の作業が進む。あまり気分がよいと、躁みたいになっちゃう。
    眠れないと気分が悪い、眠いな、何もはかどらない。将来を悲観しはじめて。俺の人生はもう終わりだとか、そういう気持ちが出てくる。そういうことに気付いて、悲観的にならずに。
  • 何も考えていない。自分が入った空間が、非常に落ち着いている。
    誰かにふりまわされる。モヤモヤする。どよんと落ち込む。殻に閉じこもる。
  • 姿勢がよい。本が読める。文字がすっとはいってくる。一人の時間を楽しむことができる。
    今を生きていない。将来を気にしてしまったり、過去にあったことを悔やんでしまったり。落ち着かなくなって。人の目が気になって。
  • 気分の良い日:公園にいきたくなる。花が咲いてる、犬が走ってる、とかいろんなことに目がいく。それが全部気持ちよくて。それが自分のいい日。
    気分の悪い日:部屋から出たくない。自分の好きな食べ物の美味しい店にわざと行く。美味しいものを食べて、そういうことをすると、気分が悪い日なりによくなる。
  • とてもいい日:生まれ変わったような気持ちになったことがある。
    しんどいときは、トイレに行くのもつらい。片腕を立てることにも一生懸命意識を向ける
  • 気分の悪い時はフレデリック.パールズの「ゲシュタルトの祈り」を心でつぶやくと気持ちが切り替わります
    「Ich lebe mein Leben und du lebst dein Leben.
    私は私のために生きる。あなたはあなたのために生きる。
    Ich bin nicht auf dieser Welt, um deinen Erwartungen zu entsprechen -
    私は何もあなたの期待に応えるために、この世に生きているわけじゃない。
    und du bist nicht auf dieser Welt, um meinen Erwartungen zu entsprechen.
    そして、あなたも私の期待に応えるために、この世にいるわけじゃない。
    ICH BIN ich und DU BIST du -
    私は私。あなたはあなた。
    und wenn wir uns zufallig treffen und finden, dann ist das schön,
    でも、偶然が私たちを出会わせるなら、それは素敵なことだ。
    wenn nicht, dann ist auch das gut so.
    たとえ出会えなくても、それもまた同じように素晴らしいことだ。」
  • 薬を自分の生活をととのえるために飲んで、評価とかをされない世界を想像していた。
    気分の悪い日であっても安心につながる
  • 新しいことをやりたくて、ウィンドウショッピングとか、街に行動的に出る
    眠れない、だるい、前言ったことの自責のグルグル思考などで固まる。
  • 同じ状態に見えても、そこで何が起きているかは違う
  • 家族とかにはその状態を見せられても、そうじゃない人には見せられなかったり。
  • クライシスの時はどうなりますか、と聞かれても答えにくい
  • 一人でいたいんだけど誰かと話したい。
  • 精神科医療の言葉を使うと「うつ」で終わっちゃう。そこを言語化することが、クライシスに飲み込まれないためにする効果がある気がする。できるだけ精密に、自分の気分の悪さに気づいていくというのが大事
  • その人に問題があるような話の方向性になっていく気がしたのでクライシスインタビューを意識して、医療の言葉を使わずに話すことを心掛けたことがある。そのときには、その人のつらさがどこからくるものだったのかを話してくれたことがあった。
  • 医療につとめていたときに、アウトリーチで自宅に訪問をしていた。とてもいい日の自分、いい自分について思うことのできない人がいた。そう簡単には心境も変わらないし、希望の感覚を感じることができないとかそういう話をできたことがよかった。お互いに行き交うものがあった。
  • 精神科医療の言葉がない世界を想像してみるのはおもしろかった。用語であてはめて、自分のことを分析して、自分の体調と向き合ってるけれど、言葉って自分をしばる。自分の病名をあらためて思うと、病名とか一般的なものに、自分がしばられていくような不自由さがある。自分でもそうなのだから、ほかの人を見るときにそういう色眼鏡をつけてしまう。そういうこわさをいつも自覚しておかないといけないと思った。
  • とてもいい日とあんまりよくない日って、出会ってすぐにそういう話をするのは難しいのかもしれないけれど、関係性ができて、雑談レベルで、あんまりいまいちな日ってどうかなぁってそんな話をできたら。
  • クライシスって混乱して、自分は意識がないととらえている。これを伝えることによって、相手に、自分で判断するように仕向けるというようなことがあると思う。
  • 精神科医療の用語を使わない場合に、対応が医療から離れる。
  • これこれこういう症状があって、とか、「症状」とか「病状」とかの言葉を使ったとたんに、薬を飲んでゆっくりしてくださいね、とかなっちゃう。
  • 精神とかと関係ない話を友達としているときには、「精神」って意識しないと思った。
  • クライシスのときのことではないが、障害者就労のときに、何かができないということは、わかりました。どこができないか、まわりがそのときにどうサポートすればよいかかを教えて欲しいと言われ、「私のトリセツ」というA4の紙を出して、マルチタスクが苦手なので順番を付けてほしいって言ったら、医療関係者じゃないけど優先順位をつけてくれた。今日は眠そうだけど大丈夫?って声をかけてくれた。助かった。

さまざまな声や感じたこと、考えたことが行き交う時間となりました。ご参加くださった皆様、どうもありがとうございました。

【次回以降の勉強会予定】

8月:8月19日(土)15:00-16:30頃(ZOOM)

9月:9月16日(土)15:00-16:30頃(ZOOM)

    参加費無料、申し込み不要です。
    東京周辺のIPS勉強会のメーリングリストにzoomのログイン先をお知らせしています。 zoom勉強会にご参加になられたい方でゆっきぃをご存じの方はゆっきぃへ直接、そうでない方は「IPS東京勉強会」 ipstky@gmail.com までご連絡ください。

    ゆっきぃのひとりごと:思い切って言ってみる、というあたりは皆、試行錯誤しているのだと感じました。うまくいかなくても、チャレンジしていきたい時期、と教えてくださる方がいたり。上手く出来ない自分を許しつつ、またできるときにやっていこうと思えた回でした。気分の良い日、悪い日の話も楽しかったですし、今後していきたい会話や使っていきたい言葉がいろいろ出てきてワクワクしました!ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

7/16の勉強会資料内容です。

日時:2023 年7 月16 日(日)10:00-11:30 場所:ZOOM
1.はじまりの確認(チェックイン)
① 呼んで欲しい名前 ②何に動かされてここに来ましたか?
2.前回までの振り返り(前回は2023 年6 月24 日土曜日:対面)
ピアが運営するクライシスハウスでは、利用するかもしれないゲストは研修を受けたピアサポートワー
カーと前もってプランを作ります。インタビュー(Inter-view=お互いの視点)は調子の整っていると
きに行います。(乱れから距離を置き、相互の責任、パワーの共有などの交渉から始めることができる)
前回:ピアとしてクライシスワークをする・面談するときに(7巻 p.28~)
クライシス インタビュー
2.誰かがチャレンジしてくれて、新しいことを試せた経験はありますか?関わっていたのは誰でした
か?その人たちは何をしましたか?
• ここにいる人たちからのチャレンジに“耳を傾ける(聞く)”ために、あなたはどのようなことが必要
ですか?
• 私たちが“行き詰っている”と感じたら、あなただったらどんなふうにチャレンジしますか?
3.クライシスでピアサポートを活用する・面談するときに(7 巻 p.28~ )
↓今月考えてみたい例↓ クライシスインタビュー
3.精神科医療の用語・言葉がない世界を想像してみてください。
• とてもいい日の自分について描写してください(あなたは何を感じ、何をし、誰といますか?)
• とても気分の悪い日は?
4.勉強会の感想
今日、心に響いた事、印象に残っていることはありますか?
5.今後の予定
8 月ZOOM:8 月19 日(土)15:00-16:30 頃 ZOOM

IPS勉強会ブログに勉強会でのやりとりの抜粋を報告しています。個人を特定する情報は載せません。ご自身の発言と思われることへの削除や修正をされたい方はいつでもご連絡ください。


次回は8月19日(土)15時~

 予告:次回は8月19日(土)15時~ ZOOMで勉強会を行います