この日は8名の参加者が集まり、ついにIPSのワークブック第2巻最終章です。
まずは、この勉強会に期待することや、言い難いことを思わず率直に話したくなる(なった)のはどんな時か?という話題からチェックインです。
勉強会に期待することとして、「技術の一つを得るといいかな」、「対等ってどういうことかをなんとなくわかるようになるといいな」、「考え方の違う人の意見を持って帰る」、「知恵を持って帰りたい」、「IPSに触れて正気に戻る瞬間」、「つながりや聴くこと」、「IPSってなんだかわからなくて来てる」、「日頃、話したくならないような環境に引きこまれているけれど、ここに来ると戻れる」など、様々な期待が話され、この話題だけでももっと続けていたいような、そんな気がしました。
率直に話したくなるのは
- ひらめきがあったとき
- 迷惑をかけるかもしれないというおそれを感じたとき
- 話をきいてくれる人がいるだけで
- 好きな人に好きだということ
- このままこの状態が続くのは嫌だと思うとき
- 拒絶される恐怖があると様子をうかがう
- 自分が調子悪いときは率直に言えない
- 一対一では言いにくい
さて、今回の勉強会のメインテーマは、2巻の最後「ピアでい続けること」(2巻 p.41-42)です。
はじめに遭遇するかもしれない落とし穴は、“自分にされたことをする”わなに陥るかもしれないことです。診断し、判断(judgment)を下し、“正しいこと”を言い、人の陰口を言いたくなりさえすることがあるでしょう。ですから、ピアサポートであることに集中、集中、集中する必要があります。
ここで、「されたことをするパターン」とはどういうものか、するのはいけないことなのか、「わな」という言葉は強いと感じる、などについても話しました。
軌道から外れたときに、引き戻してくれる助けになるかもしれない、自己評価のための質問には、次のようなものがあります。
・私は今、どう感じているか?
・満たそうとしているのは、誰が必要としていることなのか?
・何のせいで居心地が悪く感じているだろうか?
・診断や評価をしているだろうか?
・偽らずに自分のパートを引き受けているだろうか?(例えば、主体的であるか?)
・“より大きなストーリー”を見出すように聴いているだろうか?
・自分が必要としていることに正直になっているだろうか?
やってあげてる高揚感とかもあるね、とか、自分にレッテルを貼るような「わな」もあるね、など、自由に出し合いました。
後半は、2グループに別れて「聴きやすい会話の練習」ということで、苦手なパターンとなってしまっている会話あるいは関係を思い起こし、いつものパターンではない会話、率直に話したくなるような会話を試す練習を行いました。
実践してみることで思いついたことがあった、という人もいれば、練習してみて、自分が相手に貼っているレッテルをはがして会話することの難しさを感じた、という人もいて、でも、いずれにしても試してみる事で気付くことがいろいろあるんだなぁ、と思った勉強会でした。
【次回のお知らせ】
日時:2013年5月6日(月祝)15:00-17:00
場所:東京大学医学部3号館 S102
地図:http://bit.ly/hVR5pV
感じたことをふと言えてしまう、そんな空間であるといいな、と思います。
皆様とお会いできるのを楽しみにしています。
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