2024年9月21日(土)勉強会(対面)のご報告

9月21日(土)15時~17時に、東京IPS勉強会が対面で開催されました。この日は8名での勉強会でした。

前回の振り返りと、参加者の何人かの方の体験した別のピアサポーター研修の話しなどからはじまりです。

  • サービスというマインドから抜け出せない、支援という考えがやきついている
  • お仕事マインドだと簡潔に、スピーディに、となってしまう
  • 効率にピアサポーターが組み込まれていくような現在のストーリーから抜け出す
  • 相互関係というよりも、支援するされるの関係が明確になっていないと嫌という人もいる
  • 双方が現在のストーリーから抜け出す

ピアサポートとはいったいなんなのか?ということを考える時間にもなった気がします。

続いて、今日のお題、ピアサポートの任務(IPSで言うところのピアサポートですること)です。
(ちなみに、この任務という言葉は、もともと執筆者のSheryさんはtaskという言葉を使っていて、それを何と日本語で言うと良いのかも少し皆で話したことがあります。「タスク」というとちょっと外資系ビジネスっぽい、「大切なこと」という表現も間違いないのだが、やっぱりこれは、ピアサポートでやるべきことなのではないか、というような話があり、今回の勉強会では「任務」と訳しました。)

任務1から4まで、((1)つながり:通じ合う感覚  (2)世界観を理解するために助け合う  (3)相互性  (4)向かうこと)について、です。

  • 少なくともこのIPSの勉強会の2時間の間はこれを思い続けよう
  • IPSは安心のための合意を作ったりしないけど、この4つの考えを共有しているから一緒にこの場を過ごせるのだなと感じた
  • 安心のための合意はしないけれど、勇気を出していつもと違うことにチャレンジしてみようというような考えをIPSではやってみている
  • みんながいっぱい話しちゃうという風になるということか?
    • 何かを発言することがいつも難しい人は、場に自分の考えも出すというチャレンジをしてその場を豊かにする、いつも発言してしまう人は、自分の発言を控えるというチャレンジをすることでほかの人の声が場に出しやすいようにしてその場を豊かにする、というような考えもできる
    • 話すことと聞くこと、その両方ともチャレンジすることができそう
そして今日の勉強会は特に任務1の「つながり:通じ合う感覚」です。もともと「つながり」とだけ訳していたのですが、ここで言っているのは絆というような強い意味ではなくて、もっと瞬間瞬間で変わっていくような、そんな感覚を扱っていると思い、「通じ合う感覚」という言葉を足しています。それぞれのこの、通じ合う感覚について話し合いました。
  • 砂のトンネルを両側から掘って行って、相手の指、手とつながった時の「あー!」という感覚
  • 言葉じゃなくてわかるときめきのようなもの
  • 音楽の話し、あの曲いいよね~、とか
  • そのような通じ合う感覚に意識を向けてみて、その場にそのような感覚があるかを意識してみる、それがIPSでやろうと言っていることなのだろう
  • 少しかすかにあるその感覚を育てたり、その感度を高めたり
  • 自分にとっては電流のようなもの。とても強く感じるときもあれば微弱な感じも。この場にも今、心地のよい何か空気というか弱い電流みたいなものを感じる
  • 一体感が高まるのはこわい。個人でいたい

このまま感想の時間に入っていきます

  • 人数が少なくてゆったりと話せてよかった
  • 話し過ぎる自分は、人の話を聞くこと、人の時間を取り過ぎずに考えてから話すことも大事と気づいてよかった
  • どうしたら通じ合えるような場を作れるかなと思った
  • 通じ合うのは100が良いと思ってしまっていた時もあったが、少なくてもいいんだと思えた
  • 自分と違う世界観を敵だと思っていた
  • 通じ合う感覚の電流のスイッチをオンにするのもオフにするのも自分でできそう。こわいと思うとすぐスイッチを切ってしまうけれど、オンにして通じ合う感覚に意識を向けてみるのも良いと思った
  • 牧師さんの話しで犯罪をおかした人がつながりがたたれちゃうのだけれど、そうではなくて困っている人同士話すというような場をつくる、とか非審判的態度というのを思い出した
  • 通じ合う感覚と察することは違う、日本人の察する感覚というのは違う

今回は通じ合う感覚についていろいろ話ができて、とてもおもしろかったです。ご参加くださったみなさま、ありがとうございました!


 【次回以降の勉強会予定】

10月19日(土)13時~14:30(オンライン:ZOOM)
11月2日(土)3日(日)拡大勉強会 (有料)(東京)

ゆっきぃのひとりごと:通じ合う感覚に意識を向ける、通じ合う感覚の感度を高める、という話がありました。この、通じ合う感買について、ああ、あんな感じか、と自分の退官として感じられると、すごく通じ合える気がします。この感覚、人によって違いそうなので、その感覚をそれぞれの言葉で表現してみる、自分の日常の中でそんなことを感じるときというのを探してみるというのは面白そうだなと思いました。

9/21の勉強会の資料内容です。

IPS(インテンショナルピアサポート=意図的なピアサポート)東京での勉強会
日時:2024年9月21日(土)15:00-17:00 場所:東京大学医学部3号館1階S101
1.はじまりの確認(チェックイン)
呼んで欲しい名前 ②何に動かされてここに来ましたか?
2.意図的なピアサポート(IPS)で学ぼうとしている関係と、この場でしたいこと
(IPSでの)ピアサポートは、お互いが学び成長するのに役立つような関わりをします。
「IPS」で大切だと考えている4つのこと:
(1) つながり:通じ合う感覚 (2)世界観を理解するために助け合う (3)相互性 (4)向かうこと
3.前回までの振り返り(前回は2024年8月20日(火夜)ZOOM)
前回:ピアサポートとはそもそもなんなのか?

4.ピアサポートの任務(ピアサポートですること)(1巻 p.12~ )
ピアサポートを達成するためにはどうしたらよいでしょうか?私は4つの中心的な任務があると考えています。
任務1 つながり・通じ合う感覚:これがピアサポートの核心です。
任務2 世界観:ものの見方(どのようにしてそう思うようになったのか)を理解するよう、お互いに助けあう
任務3 相互性:助けるということを、ともに学び、ともに成長する過程として、とらえ直す
任務4 向かうこと:望まないことを避けるためではなく、望むことに向かって進むよう、お互いに助けあう

任務1:つながり・通じ合う感覚(Connection)
考えてみると、つながり・通じ合う感覚こそが、ピアサポートの核心です。誰か他の人が“わかってくれている”と気が付いたときは夢のようなすばらしい瞬間です。信頼関係を築く最初の一歩です。しかし、それは長続きしないことがよくあります。そのために努力し、この感覚があるときと、その感覚がないときに気が付き、つながり・通じ合う感覚を作るために努力する意思を持っていなければなりません。
♪誰かとつながり・通じ合う感覚があるときは、どのように感じ取っていますか?そうでないときは?

つながりを失っているとき、判断・審判(Judgment)を下していることがあります。(「あの人は私のことを怒っているに違いない」とか、「なんであんなこと言うのだろう!?」というように)再びつながりを作るためには、それが起きた状況を相手にとっての文脈も含めて理解しようとする必要があります。(たとえば「彼は、どういう意味でそう言ったんだろう?」とか。)時には、深呼吸をして、“つながりを断った”ことにおける自分のパートについて謝ることも必要です。(「ごめんなさい、あなたの言葉に強く反応してしまいました」など)
あなたにとって、つながりや通じ合う感覚が断たれる原因となるものとしてどのようなことがありますか?

♪聞く演習・感じる演習
Aさん役:誰かとつながり・通じ合う感覚が断たれた時のことや、そこから思ったことを話して下さい。
Bさん役:Aさんの話を、Aさんに見える世界を理解しようとしながら聞く。黙って聞くだけでよい。(相手の中で何が起きているか聞いてもよい)

5.勉強会の感想
今日、心に響いた事、印象に残っていることはありますか?
ーー
IPS勉強会ブログに勉強会でのやりとりの抜粋を報告しています。個人を特定する情報は載せません。ご自身の発言と思われることへの削除や修正をされたい方はいつでもご連絡ください。

0 件のコメント:

コメントを投稿