2024年4月20日(土)勉強会(ZOOM)のご報告

2024年4月20日(土)14:00-15:30にIPSの勉強会がオンライン(ZOOM)でありました。

この日は12人のご参加がありました。

いつものように、はじまりの確認をして、IPSで大切にしていることと、前回(2月と3月)の振り返りをしました。

  • わずかなことでも成長
  • 普通の支援関係は相互性がない。支援関係はわかりやすくて、良い面もあるけれど、それだけだと一方的で、支援されるだけだと幸せになれない
  • 自分が相手から学ぶばかりで、自分が相手に提供できることなんて何もない、「相互に」なんてないと思っていたけれど、自分にはこう思えていた世界が、あなたから学んだことでこんな風に広がった、と伝えるだけでも、もしかしたら相手にとっても新たな視野が広がることにつながっていたかもと今では思う
  • 教えるんじゃなくて傾聴が大事
  • お互いの正直な即興の中で、変わっていくそれぞれを楽しむ、変化していくことを喜ぶおとが成長
  • 自分にとって大事なこととか、自分はこれを当たり前に思っていたということに気付く、ということが大事

そして今月のお題は、「(2) ピアサポートは、精神医学のモデルや病名をよりどころにしていません。」です。今回は、4人ずつのグループに分かれてそれぞれ話し合いました。

全体に戻ってから

  • 精神疾患の歴史。対等にというのが難しい。
  • ついそのように思っていまって後で反省したり
  • ほかの人がそのようなことを言って、それは違うと思ったときにうまく言えない。私はこう思うんですって言える自分になれたらいい
  • 診断名を道具として使うことがある
  • 本当はどんな背景があるんだろうとか私はこう感じるとか交渉をするところを、「病気だから」って思考停止しちゃって、箱に入れて片付けちゃうところがある
  • 病気だから、とか、精神医学のことではないけれど、その人の立場とか位とか評価を通して誰かを見ちゃうことがある
  • それはないだろう!と思ったときに言えるようになっていきたい。IPSで連封もできそう
  • 何か思ったことを一人で抱えるのではなくて、IPSの勉強会の場とかで共有して、今度はどんな風に世の中に返していけるのかを一緒に考えていきたい
  • 積み重ねて考えている仲間がいると思えるだけで頑張れる
  • バリアを作りたがる自分。隔たりを作らずに。
  • 立場を一回脱いでもらって話せたらいい
  • クロストークでこういう話をできたのは、自分の回復への手がかり、手助けになった
  • 病気って肩書みたいな扱われ方をしちゃっているときがある
  • グルーピングをしたり短絡は、他人に対しての無精
  • IPSの価値観を伝わりそうな人に伝える。伝わりにくい人に伝えようとしても難しいから、まずは伝わりやすい人に
  • 自分はけっこう傷ついている部分があったと気づいた。そこに気付けたのはまず一歩。昔だったら傷ついたまま人を傷つけていたかもしれないけれど、そうではない関係を作っていく
  • 「病気だから」は考えることをやめて、つながりを切ってしまっていること、相互性もなくなっていまっていることに気付いた

というような意見交換がありました。

ご参加くださったみなさん、どうもありがとうございました!

【次回以降の勉強会予定】

5月18日(土)15時~17時 対面 東京大学医学部3号館 2階S201/202

6月16日(日)15時~16時30分(ZOOM)

    ゆっきぃのひとりごと:精神科の前提や、病気だから、とかだけじゃなくて、地位とか肩書とか他者の評価とかを通して相手を見てしまい、話し合ったり交渉したりを省略したり、あきらめてしまったりしていることがたくさんあるなと思い当たりました。今日は久しぶりにブレイクアウトルームも使い、少人数でお話しできたのもよかったです。本当にありがとうございました。

4/20の勉強会の資料内容です。

    IPS(インテンショナルピアサポート=意図的なピアサポート)東京での勉強会
    日時:2024年4月18日(土)14:00-15:30 場所:東京大学医学部3号館S102
    1.はじまりの確認(チェックイン): 呼んで欲しい名前 ②何に動かされてここに来ましたか?
    2.意図的なピアサポート(IPS)で学ぼうとしている関係と、この場でしたいこと
    (IPSでの)ピアサポートは、お互いが学び成長するのに役立つような関わりをします。
    「IPS」で大切だと考えている4つのこと:
    (1) つながり:通じ合う感覚 (2)世界観を理解するために助け合う (3)相互性 (4)向かうこと
    3.前回までの振り返り(前回は2024年2/10(土)ZOOM, 3/16(土)対面)
    ピアサポートとはそもそもなんなのか? 
    お互いが学び成長するのに役立つような関わりをすること 「成長」とは何か?(2月)
    受け取る関係?人間関係? 話を聞く二人組(3月) 
    4.ピアサポートとはそもそもなんなのか?(1巻 p.7~ ) (2月からの続き)
    私たちがピアサポートと呼んでいることは何なのでしょう?
    お金を払って得る友達?誰かの面倒をみること?治療を提供しているの?違います。
    お互いが学び成長するのに役立つような関わりをすること?その通りです。
    (2) ピアサポートは、精神医学のモデルや病名をよりどころにしていません。
    これは当たり前に聞こえるかもしれませんが、多くの人にとって、ネックになっています。IPSを学ぶ中で、このことは何度も話題になるでしょう。思ったより実行が難しいことです。物事がうまくいかなかったり、混乱したり、恐れや不安を感じたときに、病気のレンズを通してお互いを見てしまいがちです。トレーニングの最中に、自分や人に対して、精神医学的な前提を持ち込んでしまっているとき、それに気付くことが大切です。
    ♪あなたは、「病気だから」と自分や他者に対して思ったりしたことはありますか? 
    「病気のレンズ」を通して自分や他者を見ること、「精神科の前提」について、思い当たることはありますか?
    5.勉強会の感想:今日、心に響いた事、印象に残っていることはありますか?

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