2022年2月26日(土)のZOOMでのIPS勉強会のご報告

2022年2月26日(土)13:30-15:00に東京でのIPS勉強会がZOOMで開催されました。

この日は15人での勉強会でした。

この日は、職場の上司(山田さん)が、自分のクライシスの時の利用のためにとあなたとの面談を申し込んできた、上司の山田さんは、自分の弱さをあなたに共有すると、あなたの山田さんを見る目が変わってしまうかもしれないと思い心配になっているという話題です。

大グループのまま話す人と、小グループで話す人とに分かれました。

  • 上司や先輩、上の人という思いがある。自分が従わないといけないという考えが根底にある。自分がこういう風になったら、って言ってもらえたら、フォローしていきたいし。今まで上だった上司が対等になれるので、うれしいかなと思う。
  • 難しい問題。自分の今の状況も踏まえて思っている。上司と部下が良い関係であるということを前提とするのであれば、そういう風に相談してきて、ピアサポーターが自分なりの話をすることは良い効果が生まれるだろうとは思うが、普段の職場の人間関係というのは、面談の関係に影響を及ぼすだろうと思う。それがいいことなのかどうか、疑問に感じる。
  • ピアサポーターによい感情を抱いていなかったらどうなるか。普段からの人間関係がどうかに尽きるかなと。
  • 自分が余裕がないときに嫌なことを言っちゃったり、雑なことしちゃって傷つけちゃったり。でも、上司もそうだったかも。上司は困ったりしない、クライシスになる人とならない人がいると思ってたかも。
  • 関係がもともと良くても、仕事なので、表面上と内側って違う。よい関係だと思っていても、多少嫌だと思っていても。自分を頼ってくれたと思えるかも。プラスにとらえられるかも。
  • 共感できるかも、対等になれるかも、近くなれるかも。
  • その人の困ってることを聞くことで、良い方向にいくのかなと思った。
  • 上司とかだと、上司の立場上、ちゃんとして見える。それぞれそういうクライシスはあるのかなと。それぞれ違って、いい。自分がたいしたことないと思っても、その人にとっては重大だったりする。
  • 職場の人に相談するのと、障害を持った人の窓口に相談するのでは、話せる内容が違う。そっちの方がより相談しやすかった。
  • 職場の人に話をするのと、デイケアとか支援を受けているところで話をするのとでは、病気の理解に違いがある。
  • 職場の人にはもっとちゃんとしていてほしいという期待をもっていた
  • 向こうが弱さを出してくれたのは、関係性を作るチャンスなのに、自分はそういうところに対してこうするべきじゃないのかと言ってしまいがちなところがあるなと反省モードに入っているかも。
  • 上司の山田さんがクライシスハウスを使うかもしれないと知ったらわたしは動揺する。逆に言うと自分は職場の上司には”困っている様子を見せない完ぺき度”を期待しているのだ、と感じました。
  • 上司とか友達とかに相談されると、自分がピッとするタイプ。自分がつらいときは、相手を助けてあげようとかじゃないけれど、困っている人をなんとかしてあげようと考えたり。どういう風にしたらいいだろうと考えるのが、自分自身の成長にもなる。自分自身はうれしい。貴重な体験だなと思う。
  • きちっとしてて、なんでもできることを期待しちゃう
  • 誰でもそういうことあるよね。
  • ライトな言い方をもっと言ってもらえたら、と思ってる。クライシスハウスを使いたいというようなことを言われたら、戸惑うかもと思う。
  • クライシスハウスのもうちょっと手前の、こういうことを助けてほしいとか、言ってもらえたらやれそう。
  • 上司部下、じゃなくて、支援する人される人の関係だと、成熟していない側の荷物はいつも小さい。
  • 利益がからんでくると、お互い立ち止まっちゃう
  • 上司に対して好感を持っているか。気持ちのクライシスの感覚が違いそう。
  • クライシスになっても仕事を続けたいと思ったんだな。話すのに勇気がいっただろうな。我慢してたり恨みつらみが強くなったり。毎日顔を合わせる人として、冷静に、利用者とは違う距離感の人たちとどう気持ちの整理をつけていったりするのかとか。パワーについては意識したりとか。必ずしもやさしく手助けすることがその人の回復に役立つのか。
  • 部下として誰かに相談した方がよいのかも含めて、利用する人からすると、クライシスハウスでそういう話ができるのは希望でもあるなと思った。
  • 話してもらったらちょっとショックかも。上司は上司の立場があって、自分のことについて話すのは勇気がいるかもなと思った。
  • 自分に話そうとしてくれたことを受け入れたい、それだけで十分。それだけでも大事にしたい。

といろいろなことが出てきました。
大グループで話すのも、小グループで話すのもどちらもやってみたいなぁといつも思っております。
東京周辺のIPS勉強会のメーリングリストにzoomのログイン先をお知らせしています。 zoom勉強会にご参加になられたい方でゆっきぃをご存じの方はゆっきぃへ直接、そうでない方は「IPS東京勉強会」 ipstky@gmail.com までご連絡ください。

ゆっきぃのひとりごと:この人にはクライシスがないと思っていた、とか、そういう思い込みってありそうだなぁと思いました。ちゃんと感想やひとりごとを書こうと思うといつもアップが遅れちゃうと気付いたので、今日は一言だけで。。


この日の勉強会の進行↓
IPS(インテンショナルピアサポート)東京での勉強会
日時:2022年2月26日(土)13:30-15:00 場所:zoom
1.はじまりの確認(チェックイン)
① 呼んで欲しい名前 ②何に動かされてここに来ましたか?
2.前回までの振り返り クライシスでピアサポートを活用する(7巻 p.16~)
クライシスハウスを利用するかもしれないゲストは、ピアサポートワーカーと前もって、どんな風に使いたいかを話し合います。(-中略-)この理由は、調子が乱れた状態から距離を置いている今の時点でどう感じているかがわかるからです。この視点から始めると、クライシスハウスを使うときに、ピアサポートの関係を保つ助けとなること(たとえば、相互の責任、パワーを共有することについて)を話しておくことが出来ます。この話し合いの時に、ピアサポートの関係を体験してもらい、他の緊急時支援とは違った雰囲気を感じてもらいます。
クライシスハウスを利用するかもしれない人とどのように使いたいかを話し合い記録する
気分がすぐれないとき、あなたがどのようなパターンに陥りそうか、そして、それらのパターンから抜け出すために何が助けになるか、どのような関係がお互いに成長し、責任を引き受けるためのサポートになりそうかを考えてみましょう。あなたがクライシスハウスを利用するときに、今日話し合った内容を取りだして、あなたがここで過ごす間、私たちは何をしたらよいのかを見つけるために使います。・・・・・・私たちは、誠実で、心を開き、あなたと対等な関係であるという前提のもとに行動することを約束します。・・・(全文は2枚目にあり)
3.クライシスでピアサポートを活用する(7巻 p.19~利用するかもしれない人との対話のヒント)
クライシスハウスを利用するかもしれない人と事前に話し合い(面談)をする
(ピアサポートを使ってみたいと言う人との面談に置き換えていただくのもOK)
考えるための例その2(p.21):
あなたの職場の上司(山田さん)が、自分のクライシスの時の利用のためにとあなたとの面談を申し込みました。この上司(山田さん)のことを、周囲を気にかけてくれる、とても頼もしく有能な人だとあなたは思っています。上司の山田さんは、自分の弱さをあなたに共有すると、あなたの山田さんを見る目が変わってしまうかもしれないと思い少し心配になります。
試してみたいこと:小グループまたは大部屋で①~③、または自由なテーマで
①面談の間に山田さんとあなたの関係はどのように変わったでしょう?
②職場の人との面談とそうでない人とのクライシスについての話は違いそうでしょうか?上司や職場の人がクライシスハウス(ピアサポート)を利用することについてあなたの思い込みはありそうでしょうか。
③クライシスに対するあなたの見方はどんな風に変わると思いますか?
4.勉強会の感想
今日、心に響いた事、印象に残っていることはありますか?
【今後の予定】 2022年3月24日(木)19:30- (平日夜です) ZOOM

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