2020年8月9日(日)zoomでのIPS勉強会のご報告

 2020年8月9日(日)10:30-12時にIPS東京勉強会をzoomで開催しました。

本日は12名のご参加で、ピアサポートについてや、相手を尊重しつつ、自分の気持ちを言うことについてなど話しました。

今日の題材は、前回からの続きで、「医療・支援サービス機関で働く」にあたり、はじめは職場の人は親切だったが、自分の意見を主張し始めたら、見下されているか、問題を理解していないといわれるかのどちらかであるように感じるようになった、、、というIPSのワークブックの例と、そのような状況の中で、敬意を示しつつ、対話を作ることについてです。

今日の勉強会で出た話題や感想を順不同にご紹介します。

  • 常識がつらいのに、ピアサポートで常識にとらわれたり他の当事者に常識を押し付ける場になってしまうことに対する疑問
  • ナイーブな声がどんどん出るところが豊かな場所
  • 普通こうでしょ、とか多数派の意見が強いみたいな感じがするが、弱い立場、少数派の意見こそ大切にしていきたいと思う
  • 敬称や肩書ではなく「さん」で呼ぶことで、関係が変わったり。
  • お互いに「さん」で呼ぶ文化の中から、そうではない場(たとえば、〇〇部長、とか、医師のことは「先生」と呼ばないといけないとか)に行ったときに、どうふるまうべきかとか悩んでしまったり、そこの文化に屈してしまったり。
  • 何か意見を言って、主張し始めた、って言われちゃうようなところだと怖くなってしまうので、IPSのグループとか、実はこう思っているということを話せるグループにいると、気持ちが元に戻せる。
  • 率直に思うことを話せる場、素の自分でいられるのが楽。今の自分を否定して、一生懸命努力すると、このままではだめだという気持ちになってしまうが、今のままで十分いい、と。たとえ言葉をかけなかったとしても、ほっとすることある。
  • みんなでいろんな意見を言うと、衝突があったり、表面がきれいではなくなるけど、いろいろあるけど楽しいな、となるのでは。言い合いとか意見のぶつかりってあるけれど、話し合うことに意味がある。
  • 主張にしにくい人の意見をひろいあげることができるようになれるといいなと思う。
  • それぞれに歴史があって、経験とかも影響を与えているかも。
  • 自分が正しいと主張したり相手を言い負かすのではなく。自分が見下されて怒りがわくということは自分もしているからかもしれないと最近気づいたところ。
  • 哲学対話というものがある。また、いきなりいろんな利害関係のあるようなことを話すのではなく、普段からお互いに話をしておくと、考え方などわかってよいと聞いた。
  • ピアサポートという仕事が、大切な仕事だと理解され、確立されることも大事。良いものは取り入れ、悪いものは変えていく、一人では変えていくことができないことも、誰かが一歩踏み出すことで、あとの人が賛同してくれたり限界を超えることができるかも。
  • 他人と比べる気持ちを手放したり、病気である自分を手放す、とか、そんな時間が自分にはよかった。そういったことがピアサポートで大事にされるとよいのかな。
  • 相手を尊重する対話。相手の中で起こっていることを聴いていくことが自分にできているだろうかと感じた。
  • 気持ちを聞くと、気持ちには寄り添える感じはあると思った。
などの話をしました。
今日もピアサポートについてや、対話についてお話しできて、学びの多い濃い時間でした。ご参加くださったみなさま、どうもありがとうございました。

【次回の勉強会予定】
9月:9月13日(日)10:30-12時(ZOOMによる開催)

東京周辺のIPS勉強会のメーリングリストにzoomのログイン先をお知らせしています。 zoom勉強会にご参加になられたい方でゆっきぃをご存じの方はゆっきぃへ直接、そうでない方は「IPS東京勉強会」 ipstky@gmail.com までご連絡ください。

-私(ゆっきぃ)のひとりごとです-
自分はこう感じたんだ、とか、自分の気持ちを言える場があるということは、とても重要だと感じました。また、こうすべき、とか、そういうことではなくて、自分はこんな風に感じたんだな、とか自分の気持ちに気づくことで、相手にとってはどんな風な世界が広がってるのかな、と思いをはせることもできるかもと思いました。
-ひとりごと終わり-

今日の勉強会の進行↓
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IPS(インテンショナルピアサポート)東京での勉強会
日時:2020年8月9日(日)10:30-12:00 場所:zoom

1.はじまりの確認(チェックイン)
①呼んで欲しい名前  ② 何に動かされてここに参加しましたか?

2.これまでの振り返り
ピアサポートって?どんな場?
医療・支援サービス機関で働くこと (7巻 p.3~)
 ここでは、他の人たちの行動や考え、見方と相反するように見えたとしても、本当のピアサポートを維持することに焦点を当てたいと思います。従来の精神保健サービスに従事していると、いろいろな問題が持ち上がってきます。なので、何がピアサポートの貢献なのかに、しっかりと焦点をあてている必要があります!そのためには、ピアサポートについてよくわかっていて、他の役割に陥らないようにし、私たちは何をしていて、それはどうしてなのかを明確に説明出来ることが大切です。
 例1 細川さんは、ピアスタッフとして、支援センターで働き始めたばかりです。初めは(職場の)人々は友好的で、親切だったのですが、細川さんが自分の意見を主張し始めたら、見下されているか、問題を理解していないと言われるかのどちらかであるように細川さんは感じるようになりました。細川さんは長い間働いていなかったので、この仕事を続けたいと強く願っています。 細川さんはどうするでしょうか?

3.医療・支援サービス機関で働くこと 続き (7巻 p.3~)
 例1はそれほど珍しいことではありません。周りにあわせたいと強く思い、自分の知識の基盤に疑問を持ち始め、どんどん伝統的な役割を取ることになります。結局のところ、“波紋を起こす”よりも、文化に溶け込むほうが、簡単で、安全です。別の落とし穴は、意識しないうちに自分にされたことをしてしまうことです。これらの方向に進むことは、グループの一員と感じることの助けになるかもしれませんが、もはや、ユニークな視点を持ち込むことはないでしょう。
 敬意を示しつつ、自分の考えを保持し、対話を作りながら、この状況にチャレンジする方法がいくつかあります。まず第一に、問題を感じている人と直接話をすることが出来るでしょう。こんな風に言えるかもしれません。
「私は違う見方をしていて、あなたの理解の仕方と矛盾しているように思えるかもしれないということは、想像出来ます。時間がかかることでしょうが、私は、自分の見方をあなたに話し、そのとき、あなたがどんなふうに反応したと感じたかを、もう少しあなたに伝えることができればと思っています。そして、あなたの見方と、私がこの仕事をしていることに対して あなたがどう感じているのかを、聞かせていただけると嬉しいです。」

4.勉強会の感想
今日、心に響いた事、印象に残っていることはありますか?

【今後の予定】 9月:9/13(日)10:30-12時 ZOOM
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