2023年5月27日(土)15:00-16:30に東京でのIPS勉強会がZOOMで開催されました。この日は22人の参加者でした。
この日もクライシスの時に関連する話です。
クライシスのとき
- たとえば、大きい声が出せたりする環境があるといいな
- クライシスのことはあまり思い出したくない、その話をすること自体がつらい。そういうつらい話を、事前のインタビューの中でしなければいけない。お互いに安心できる関係性を作るというのが一番大事。聴く側の姿勢も大事ということのほかに、聴く側にはものすごくエネルギーが必要だろう。自分がほかの人のつらい話を聞くだけの力があるだろうか。
- 自分の動揺とか、そういう気持ちも大事にしたい。その人の痛みを聞くって大事だけれど、そういう動揺も感じていたい。
- 自分だったら、クライシスのときに、過ごせる場として人にいてほしい。人が話すことができるのは、聞いてくれる人がいるからかな。
- 自分がクライシスということを考えると、理由を説明するのも難しいし、なんで自分がクライシスになっているかということに対して、共感してもらえるということが難しい気がして。クライシスハウスみたいな場があるとしたら、理由とか関係なく、その場でOKとなれる、そういう場がありがたい。
- クライシスになると、自分の視点しかなくなる。相手の視点がなくなっちゃう。自分のまわりに誰もいなくなった感じがしてしまった。安心な場所に行きたいと思って。
- 自然とまじわったことで、すごくリカバリーが起きた。
- 入院ってあらゆる意味で自由をはく奪される。
- クライシスの時に、「もてなす」というイタリアの考え方を聞いた。友達をもてなすみたいな。
- 同じ痛みを抱えた人がいてくれた方が、自分は居心地がよく、話しやすい。
- 一度入院すると普段の生活に戻るのにすごく労力を要するのでできれば入院せずに過ごしたいのだけれど訪問看護師さんに対してだとつくろった話をしてしまう。自分ではあぶないところにきてると思うのに、どうしてもつくろってしまって、その後でがたがた入院になってしまう。
- クライシスを迎えたときに、精神医療以外の選択肢があればよかったなと思う。自分がクライシスのとき、ほかのことを考えられなくなりほかの視点がなくなってしまう。精神医療の枠に入ってしまうと、あなたが病気ですよということしかない。クライシスの時に、精神医療までいかずにうまく対応できた人もいると思う。同じような問題に直面した時に対処できた人の話を聞きたい。
- 命の危険があることもあるだろうけれど、(精神科に)入院すると20年30年ととんでしまう。安心できる場所があるとして、しばったり注射したりするんじゃなくて、どうしたんですかというところからはじめてほしい。落ち着けばどうにかなったのかなという思いがあったが、落ち着く間もなく、あれよあれよという間にいつの間にか入院になってしまっていた。
- 医療の問題と思うのは、混乱を抑え込んでしまうところがある。混乱の中で学ぶとか、そういうこって大事だとおもうのに、医療って、病院の都合だと思うけれど、なるべく混乱しないで、となってしまう。結局押さえつけるだけだと、続いてしまう。クライシスをおさえつけ、クライシスをおさえつけ、それで何十年たってしまう。
- 自分がクライシスになったときに鍵になった人は、安心を一緒に考えてくれた。一緒にというのがすごくありがたかった。その人にとっての安心もあっただろうとは思うけれど、お互いにとっての安心を一緒に考えてくれた。
- 入院などのかわりにクライシスハウスを使うとしたら。自分が入院した時のことをつらつらと考えていた。あのときは入院という選択肢しかなかったけれど、ほかのやり方もあり得るんだなと気付かされた
- クライシスから学んだこと。クライシスになることが悪いことだってどこかで思ってたんだなということに気付いた。いつでもどこでも可能性はあるし、それを未然に防ぐために、WRAPは必要だなとつくづく感じた。
- 自分にできることがある、と話したときに、医療にかかる以外にほかのやり方があるなんて考えたこともなかったと言われた。医療者も、精神科医療以外の方法を思いつかないからほかの方法の紹介もできていない。
- 診断を正確にしないといけない。見落としがあっちゃいけないとそういうモードになってしまうと、患者さんの思いとかが二の次になっちゃうという医療者の傾向があって。
- 人の声を聴いているようで、自分の声を聴いているような時間だった
- クライシスのときは、ただそばにいてほしい。そこに安心を感じられるかどうかというのが大きい。安心を感じるというのは、はじめましてではなかなか難しい。今までの関係性があってこそ。
- 人間のすることってよくわからないことがあって。マニュアルみたいなのができていてもその通りにはいかない。クライシスっていっても、手握ってもらうだけでおさまっちゃうこともあるのかな
- 精神医療を批判したいわけではないのだけれど、医師のことは否定できない。権威としてあるので。先生の言うことには否定できない。バランスがあまりにも悪い
- クライシスハウス、医療であってもなくても、そういう場所があると逃げ場があると、自分がしんどくなったときに身を寄せる場所が一個二個あると、崩れても大丈夫だって心持が楽になるのだろうな。
- 6月:6月24日(土)15:00~17:00 対面 医学部3号館S102
- 7月:7月16日(日)10:00~11:30頃 ZOOM
【次回以降の勉強会予定】
参加費無料、申し込み不要です。
東京周辺のIPS勉強会のメーリングリストにzoomのログイン先をお知らせしています。 zoom勉強会にご参加になられたい方でゆっきぃをご存じの方はゆっきぃへ直接、そうでない方は「IPS東京勉強会」 ipstky@gmail.com までご連絡ください。
ゆっきぃのひとりごと:クライシスのときにこんな関係があったらいい、こんな風であれたらいい、というようなことがたくさん出されました。とてもあたたかく、心に響く回でした。ご参加くださった皆様、さまざまな形でご参加くださった皆様、ありがとうございました。
5/27の勉強会資料内容です。
IPS(インテンショナルピアサポート)東京での勉強会
日時:2023年5月27日(土)15:00-16:30場所:ZOOM
1.はじまりの確認(チェックイン)
① 呼んで欲しい名前 ②何に動かされてここに来ましたか?
2.前回までの振り返り(前回は2023年4月2日)
前回:ピアとしてクライシスワークをする・面談するときに(7巻 p.27~)
6) 希望のストーリーを話してください。誰もが希望と関係を必要としています。
インタビュー(面談・対話)を通して考えるべきこと
• 型にとらわれない考え方を導く手助けをすることを忘れずに。
• その人が今いるところに敬意を払ってください。信頼を築くことで、どちらもがリスクをとれる(思い切ってやってみることができる)のだということを忘れずに。
• 必要に応じてメモを取るか、会話を録音し、一緒にそれを振り返るか、一緒に書くようにしてください。
• 書いたことはすべて、相手(クライシスハウスのゲスト)に見てもらってください。
• これらは進行形の文書です。変更されるものです。
• このインタビュー(面談・対話)から、クライシスについてのストーリーを作りかえる作業が始まります。インタビューは、“お互いの視点”を意味することを忘れないでください。
3.クライシスでピアサポートを活用する・面談するときに(7巻 p.28~ )
↓今月考えてみたい例↓ クライシスインタビュー
入院などの代わりに、ここ(たとえばクライシスハウス)を使うとして、それがあなたにとってとてもうまくいったとしたら、あなたの人生はどのように変わると思いますか?
• あなたの人生の中ですでに、このような違いをもたらしたことがあったとしたら、それはどのようなことですか?
• あなたがここにいる間に、それが起きているとしたら、それはどんなところでわかるでしょうか?
4.勉強会の感想
今日、心に響いた事、印象に残っていることはありますか?
IPS勉強会ブログに勉強会でのやりとりの抜粋を報告しています。個人を特定する情報は載せません。ご自身の発言と思われることへの削除や修正をされたい方はいつでもご連絡ください。
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